マウス機能が一体になったキーボードを探していたとき、「ThinkPadにあるようなトラックポイントつきのキーボード」もいいなぁなんて思っていました。Lenovoから公式でThinkPad仕様のキーボードは発売されていますが、いかんせん高い。Bluetooth搭載とはいえ、そのお値段およそ15000円。。。
そんな高いの買ってられないし、3月末に良いもん手に入ったしで、自室のごろ寝環境はもう完成したのです。
…そのはずだったのに、先月中頃に近所のデカいブックオフに立ち寄ったら、そのいいなぁと思っていたものを見つけてしまったのです。
IMG_20210622_202804
PlayStation3用に発売されていた、Bluetoothワイヤレスキーボード。お値段なんと1480円。ThinkPadキーボードのわずか10分の1の価格で買えてしまいました。
本体はこんな感じ。パッケージまんま。

キーの敷き詰め感がすごい。縁も極限まで削減されています。できる限り小さく、でもキーピッチはしっかり確保したいという意図が見て取れます。
G・H・Bの間にある黒い丸ポッチがトラックポイントです。付属の説明書では「スティックポインター」と名付けられています。
スペースキーの下にある2つのボタンはマウスボタン。利き手の人差し指でスティックポインターを操作し、両親指でマウスボタンを押す設計になっています。

裏面と電池入れ。厚みがあって丸い形状になっていて、机などに置くといい感じに傾くようになっています。
使う電池は単3×2本。Bluetooth製品であるが故に、USBレシーバーとその収納場所はありません。そもそもPS3用だしね。

改めて依頼品キーボードを見てみましょう。テンキーどころか、普通のキーボードでEnterの右にあるキーがほぼ全部排除されています。残されたのはPrtSc、Ins、Del、方向キーだけ。右側でよく使うキーは残した…という感じです。
小型キーボードらしくFnキーが搭載されています。…が、Fnで使えるのはPS3用コントローラのボタンとペアリングだけ。説明書によると「Fn+スティックポインター⇒左スティック」だそうです。排除されたHome/EndなどはFnにすら残されていません。やっぱりPS3用じゃないか。
…Fnキーの右に菱形アイコンだけが書かれた謎のキーがあります。これはいったい?←正体はWindowsキーでした
そして本体右下にPSボタンがついています。これは電源ボタンも兼ねており、30分ほっとくと電源が切れてこれ以外反応しないようになっています。
使ってみた感想ですが…トラックポイントは操作しづらい。思い通りの速度でカーソルを動かせん…
設定不要ですぐ使えるシンプルさは良かったのですが、あまりにも致命的な欠陥がありました。スクロールに該当する機能がないのです。「Fn+スティックポインター⇒左スティック」はパソコンだとマウスホイールになってくれるか?と期待したのですが、そんな事はありませんでした。PageUp/Downもないので、スクロールはマウスでバーをつまむか矢印キーでチマチマ動かすか…しかありません。タッチパッドで自由自在にスクロールできることのありがたみがよくわかりました。。。
これは飽くまでもキーボードであり、マウス機能は必要最低限でしか実装されておらず「使えりゃいいだろ」的な姿勢が見えます。これじゃせっかくの「Bluetoothでマウス一体型」が泣くぞ。
…投稿直後に新たな事実が発覚。Fnキーを使ったコントローラのボタン操作は、パソコンでもそのまんまゲームパッドの入力で使えるのです。(ゲームパッドの名前はWireless Keyboard)
これならJoyToKeyを使用してスクロールの不満を大幅に改善できます。左スティック上下にマウスホイールを割り当てるだけで随分使いやすくなりました。POV上下にPageUp/Down、左右にマウスの進む/戻る(右にボタン5、左にボタン4)を割り当てるとより快適になります。
しかし使いやすくなったが故に見えなかった不満点も噴出。キーの反応がとにかく遅く、ちゃんと押したのに入力されないという事もちょいちょい発生します。
ポインタの反応も遅い。指を止めるとカーソルに慣性がかかる事態が多発。ひどいときは反応がガタついてあっちに行ったりこっちに行ったり…なんてことになります。Blutoothの電波状況が少しでも悪いとすぐこーなります。
キーボードなのにJoyToKeyで機能を足さなければ扱いづらくてしょうがないという意味不明な設計の上、肝心の無線キーボードの性能もダメ。マウス&キーボード&ゲームパッドが一つになっただけのクソアイテムでした。ちゃんちゃん。