前回の記事からはや7ヶ月、年も開けてもう3ヶ月。ようやく新ネタの投稿でございます。
この記事が人気を博しており、気がつけば総訪問者数が1万人を軽く突破しておりました。皆様本当にありがとうございます。
久しぶりの新ネタは、ゲームパッドコンバータとこのコントローラ。

ギターフリークスの専用コントローラです。
前回の最後で「BEMANI音ゲーの専コンにする」と書いていたので、WAILING(ワイリングと読む。ウェイリングじゃないのかよ…)というギターを縦に持つ操作方法があるこのコントローラをセレクト。
普通じゃない操作方法があれば、面白い結果が見られるはずです。いってみよぉ!
今回は一言コメントもなく、一気に紹介していきます。

ELECOM JC-PS101U

ピック:Y軸0 R:6 G:2 B:1 WAILING:5 START:9 SELECT:10 その他:X軸が常に0

ELECOM JC-PS201U

ピック:13 R:6 G:2 B:1 WAILING:5 START:9 SELECT:10 その他:14,16が押されっぱなし

サンワサプライ JY-PSUAD11

ピック:Y軸0 R:8 G:2 B:4 WAILING:6 START:10 SELECT:9 その他:X軸が常に0

BUFFALO BSGC101

全ボタン反応なし

PLANEX PSX-CV01

ピック:Y軸0 R:6 G:2 B:1 WAILING:5 START:10 SELECT:9 その他:特に異常なし

PC-BOX USB

ピック:Y軸0 R:6 G:1 B:4 WAILING:5 START:12 SELECT:9 その他:X軸が常に255

ツナイデント3 PRO

ピック:13 R:8 G:2 B:1 WAILING:7 START:10 SELECT:9 その他:14,16が押されっぱなし
今回試してみて、WAILINGは「ギターの角度が地面から垂直になっている」ことで「コントローラの一つのボタンとして反応する」ということがわかりました。移動量が認識されていた今までのと違い、一定の角度か否かしか認識しないようです。また、ピック操作は上ピックと下ピックの区別がないということも判明しました。
しかし全体的な結果をまとめると、特殊な操作方法であるWAILINGを含め、結局は全部の操作がボタン。いまいち面白くない結果になってしまいました。
ボタンの配置は違えど、使えるコンバータはすべてのボタンが動作しました。そしてBSGC101の使えないコントローラの多さが露見しています。
さて、上下左右の結果がコンバータによって常に左だったり常に右だったり普通に真ん中だったりしています。どういうことなの…?
ここで、各コンバータの動作結果を表にしてみましょう。
コンバータピックRGBWAILINGSTARTSELECT
JC-PS101U6215910常に左
JC-PS201U13621591014,16常にON
JY-PSUAD118246109常に左
BSGC101使えない
PSX-CV016215109特になし
PC-BOX USB6145129常に右
ツナイデント3PRO13821710914,16常にON

次にそれぞれのコンバータの標準コンの、アナログOFFでの配置を表にしてみます。
コンバータ×L1R1L2R2STARTSELECT←↓↑→
JC-PS101U23147856910XY軸
JC-PS201U23147856910POV、16/15/13/14
BSGC101使えない
JY-PSUAD1121435768109XY軸
PSX-CV0123147856109XY軸
PC-BOX USB12437856912XY軸
ツナイデント3PRO23145678109POV、16/15/13/14

最後に、今回の認識結果を標準コンのボタンに置き換えた表を作ると…こうなります。
コンバータピックRGBWAILINGSTARTSELECT
JC-PS101UR2L2そのまんま左常にON
JC-PS201UR2L2左、右常にON
BSGC101使えない
JY-PSUAD11R2L2そのまんま左常にON
PSX-CV01R2L2特になし
PC-BOX USBR2L2右常にON
ツナイデント3PROR2L2左、右常にON

何ということでしょう。すべてのコンバータでボタンの割当が完全に一致しました。そしてコンバータによって左だったり右だったり真ん中だったりする現象の正体が「左、右が常にON」であり、それは「14・16が常にON」にあらわれている、ということも判明しました。
つまり…このギタコンをPS標準コンと見立てた場合、下画像のような割当になっている、ということになります。
R:R2 G:○ B:△ WAILING:L2 STA,SEL:そのまんま その他:左と右が押されっぱなし
そして、BSGC101では一切使用できなかったこととPS1の標準コントローラを認識しないというクソ仕様から、PSコンをベースに作られている とも言えます。
ふつう、コントローラは「方向キーの左と右を同時に押す」が絶対にできない設計になっています。そんな絶対に押せない組み合わせをわざわざ常時ONにしているのはソフト側でのコントローラの認識のためです。実際にPS/PS2版ギタフリで遊んでみると、特別な操作無しでギタコンだと認識してくれます。また、絶対に押せない組み合わせによって標準コンとの誤認識を避けています。
なぜそんな回りくどい方法が取られているのか?それは恐らくコストダウンのためです。
PS互換コントローラとして作って専用チップ&ドライバーの制作を不要に。特定のボタン同時押しによる認識でコントローラの種類を判別。ふつうに押せるものだと誤爆による誤認識が起こりえるので、方向キーの絶対押せない組み合わせによりそれを回避。こうすることで、この大きなコントローラを当時の定価5980円で販売できたのでしょう。
コンバータの動作としてはあんまり面白くないものでしたが、その裏に「専用コントローラのコストダウンのための工夫」を見ることができ、そういった意味では面白い結果だったといえます。
次回は一世を風靡したあのゲームのコントローラ。しゅっぱーーーーーつ しんこーーーーーーー。
この記事、書き始めてから一ヶ月も経ってようやく完成したのよね…遅筆にもほどがある